神戸大の六甲台キャンパスで会食があり、神戸市を見下ろせる景色を久しぶりに眺めた。

学生の頃、震災の頃、新卒サラリーマンの頃、それぞれの時に僕はあそこにいたと感慨深かった。青春の街だとも言えるし、震災後、別れた街だとも言える。

いずれ神戸市内へ戻ろうと考えていた。震災の年に結婚して、宝塚市に引っ越した。そのまま住み続け、会社は夙川から宝塚の自宅経由で大阪市内へ引っ越した。神戸発の仕事が細って行ってたからだ。

がむしゃらに働き気がつけば、20年余りが経過した。20代後半に買った中古住宅は建て替えを検討しなければいけなくなっていた。

神戸市内に戻るなら今しかない。金もタイミングも。

でも、それは諦めた。その理由はこの美しい景色のせいだ。

そういう大人は多いんじゃないかな。

そして洛中に新居を構えることになった。後悔はしていない。

もう神戸に住まいとしては戻れない。でも、今も愛してる。