「たとえばスマ ートフォンを開発して製品化し実用化しようとしても 、すぐに機能するわけではありません 。あちこちに基地局を立てて 、通信のネットワ ーク 、いわゆる 「圏内 」を確保する必要があります 。これが技術の作動条件で 、これを組み立てることを私は 「世界の実験室化 」と呼んでいます 。実験室や研究室で技術が成立した条件をより精密にして 、安定化して 、それを外の世界に広げていく 。世界の側を実験室と同じ環境につくり替えていく 。」

〜「答えのない世界に立ち向かう哲学講座――AI・バイオサイエンス・資本主義の未来」より

「世界の実験室化」は「ネットの世界」では相当古くから進んでいた。Netscapeがβ版のままリリースして改善していくのを当たり前にした気がする。

Netscape Navigator は非常に高機能で簡単に使えたため、まだベータ版であったにもかかわらずマーケットリーダーとなり短期間でシェアを獲得した。Netscape Navigator の機能の数とシェアはバージョン1.0リリース後にもどんどん伸びつづけた。

Wikipediaより

そして、Netoscapeの成功は、起業や事業は実験的に取り組み=とにかくリリースし、改善していくのが良いというのがIT系企業のDNAになったように感じる。

1996年からWeb制作で起業してきた自分もその強い影響下にある。(ただそれ以前に小売業で店舗に立っていた経験が速度を意図的に減速させているが)

しかし四半世紀あまりのうちに技術の「世界の実験室化」は、もはやリアルな世界のそこかしこに広がり、さまざまな軋みを産んでいるのだろう。軋みが良いか悪いかではなく。

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